諏訪町の「畑付きの住宅」の近くには、旧家がたくさんある。
しかも、どの家も立派な建物で、立派な蔵や日本建築が歴史の深さを感じさせる。
「ギャラリー絵遊」の隣に建っている「蔵 だいます」も古い蔵であり、今も大切に使われている。
大事に使われている一方で、最近はこの辺りにあった古い建物が取り壊されている。
つい最近も、そのような取り壊しがあった。
古い蔵と母屋の建物が、取り壊された。
このあたりには、お年寄りがひとりで住んでいることが多い。
子供たちは違う場所に住んでいて、なぜか住もうともしない。
加えて、税金や、建物の維持・管理が大変だから、歴史ある民家はどんどん取り壊されてしまう。
奥に隠れていた立派な蔵。
重機でどんどん壊されていく。
立派な蔵だったからか、壊すのも一苦労。
しばらく、土壁の土が煙のように舞っていた。
後に、ここは駐車場になるらしい。
このあたりは駐車場が足らない。
需要はあるし、必要になったらまた建てれば良いかもしれない。
街の状況を考えた結果なのかもしれない。
でも、それ以上に古い建物にはそれ以上のものがあったはずだ。
建物だけではなく、この街の歴史とか、記憶とか、目には見えない大事な何かがあったはずだ。
(文と写真=黒田良太)