2012年 12月
リンゴの収穫を終えると、もう12月。
「実りの秋」の余韻もなく、ゴチャゴチャと小作業の繰返しの中で冬に突入です。
雪が降る前にと焦りながら、果樹の根元に除草剤を散布しに行くと、サクランボの葉っぱはすっかり緑と黄色のグラデーションに染まり、落葉が始まっていました。
果樹の根元が雑草で覆われていると、積雪後に餌がなくなったネズミが雪の下で雑草を食いあさり、果樹の根や幹までかじられてしまいます。そういうネズミの食害を防ぐために、降雪前に根元をきれいに除草する「根っこあけ」という作業があります。が、ウチでは手間がないので省力化のために根元の雑草に除草剤を散布して処理しています。
秋晴れの名残のような空の下、そんな作業をしていると、冬が近くの山までやってきたのが見えます。手前の里山は紅葉の終わりの茶色、その向こうの山は雪を被って真っ白。
一応これで今シーズンの果樹園の仕事は全て終わり、自宅の倉庫では収穫した「サンふじ」の贈答用の箱詰と発送が12月中旬までかかります。
そして、発送の合間に庭の雪囲い・・・と思ってるそばから雪が降ってきました。
・・・やべえ。
本格的に雪が積もる前に、大慌てで庭木の雪囲いと雪吊りです。
雪吊りは松と伽羅、合計6本。他の小さい木は竹竿に縄でしばって雪囲い。
チラチラと小雪が舞う中、なんとか完了。
(「雪吊りについて」と昨年の作業の様子はこちら→第17話参照)
私が雪囲いを終えるのを待っててくれたように、作業の翌日、なんと大雪。。
この冬初めての本格的な雪。あっという間に20cm以上の積雪に。
ああ~、雪囲い終わっててホントによかった。。
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と、こんな感じで、兼業農家season 2 が終わりました。
昨年(2011年)は途中からでしたので、実質初めて一年通しての仕事を経験しました。
とはいえ、決して自分一人ではなく、経験豊富な母がいたからこそ。妻や弟や叔父や家族みんなの力を借りて。自分だけでは何割位の仕事をこなせたでしょうか。
そして、すぐにseason 3 が始まります。
一通り経験したからこそ、言葉に表せないモヤモヤしたものが大きくなってきた気がします。兼業を続けることに、いや、自分の仕事の仕方について、満足も納得もできず・・・。
本業も農業も生活も生き方も全て中途半端なようで。
毎日がただ流されている気がしてなりません。
・・・いつか、どこかで、何か答えを見つけられるのでしょうか。
つづく