#18 中間的な空間の使い方
この家に引っ越してから1年が過ぎました。
当初は「ボロボロだった家をまずは住める状態にすることを優先」して部屋の改装を急ぎでしてきましたが、居住環境が整ってきたことで改装ペースも落ち着いてきた最近はこの家をどう最大限活用するか、ということを考えるようになってきています。
そのなかでの1つのアイディアとして、この家のガレージ?駐車場?を一つの空間として使ってみることにしました。

あとは壁さえあれば屋内になってしまうような空間。
いままではなんとなーく車を駐車するだけの場所だったのですが、よくよく考えてみると縁側も柱も屋根もあるこの空間は、実は1番面白い可能性を秘めている空間なんじゃないかと思えてきました。そこでちょっとしたおふざけでハンモックを購入して吊り下げてみると、すごく気持ちがいい。

去年咲かなかったアサガオがなぜか今年は咲きました。
周りの住人には不審者のような目で見られてしまうけど、そんなことも気にならないような気持ちのいい空間。屋外でもあり、屋内でもあるこの空間。今後頻繁に活用していきたいと思っています。
(文・写真=石母田 諭)

「改装OK物件」という言葉に惑わされ、無計画なまま勢いで引っ越したのはボロボロの平屋 (良く言えばノスタルジック)。そんな物件に山形R不動産の石母田が実際に住み、自分の手で少しずつリノベーションをしながら暮らしていく。

石母田 諭(いしもた・さとし)
1990年 宮城県石巻市生まれ。2015年 東北芸術工科大学大学院 環境デザイン領域修士課程修了。在学中は山形R不動産の活動に参加。解体予定の空き家に住み、改装しながら暮らす日常の様子を綴った「セルフリノベで暮らす」をプロジェクトブログとして発信。2015年〜株式会社オープン・エーに勤務。