2009.4.13

第11話 住む人達の引越しが始まった。

鈴木芽久美
 

当初の4月1日にオープンという予定通り、工事は進み、3月末から続々と引越しの準備が始まった。ペンキ塗りを完成より少し早めに切り上げ、それから一週間ぐらいはみんな元々住んでいたアパートの手続きやら引越し準備に追われていた。私達にとっては本当にあっという間の春休みだった。

その間にも工事は行われ、廊下やキッチンに床が張られビニールシートが取り外されていった。シートが取り外され家具などが入ってくると不思議なもので、より一層素敵な空間となっていった。

左:改装前 右:改装後

各部屋へと繋がる廊下は白く塗られ、床には木目調のビニールが張られた。

玄関や各部屋の鍵も各個人に配られ、一人一人が自分の居場所を作っていく。

左:改装前 右:改装後

ここはKちゃんの部屋。細かいところの最後の仕上げを行っている様子。和室だった場所がまるで最初から洋室だったんじゃないかというくらい爽やかな部屋となり、ペンキで白く塗るだけでこんなにも変わるんだと皆が驚いた。そして、以前より明るくなり、心なしか広くも感じる。部屋のペンキを塗りながらみんな自分の部屋をどのようにしていくかという妄想で頭がいっぱいだった。

左:改装前 右:改装後

Aくんの部屋。お洒落な照明が取り付けられ自分の空間が作られていく。

左:改装前 右:改装後

こちらは共有リビング。薄暗く寂しかったリビングが楽しい会話が飛び交う明るい賑やかな場となった。

まだまだ引越しは始まったばかり。
これからどんどん住む人たちの手によって様々な空間がつくられていくことだろう。この先どんな空間ができあがっていくのかとても楽しみである。

このブログについて
 

山形R不動産草創期、2009年から2013年にかけて、当時の東北芸術工科大学の学生たちが山形市内の空き物件を探し、実際に再生していったプロジェクトダイアリー


著者紹介
 

黒田良太
鈴木芽久美
山本将史
工藤裕太
佐藤英人
石母田 諭

カテゴリホーム
コラムカテゴリー
 
特徴 フリーワード
フリーワード検索
関連サービス
 
メールサービス
 
SNS
 
R不動産の本
 
PARKnize 公園化する都市 PARKnize 公園化する都市

緑豊かなオープンスペースを街にひらく

明日の風景を探しに 明日の風景を探しに

馬場正尊による思考と記憶の雑想記

公共R不動産のプロジェクトスタディ 公共R不動産の
プロジェクトスタディ

公民連携のしくみとデザイン

CREATIVE LOCAL エリアリノベーション海外編 CREATIVE LOCAL
エリアリノベーション海外編

衰退の先のクリエイティブな風景

団地のはなし 〜彼女と団地の8つの物語〜 団地のはなし
〜彼女と団地の8つの物語〜

今を時めく女性たちが描く

エリアリノベーション 変化の構造とローカライズ エリアリノベーション:
変化の構造とローカライズ

新たなエリア形成手法を探る

PUBLIC DESIGN 新しい公共空間のつくりかた PUBLIC DESIGN
新しい公共空間のつくりかた

資本主義の新しい姿を見つける

[団地を楽しむ教科書] 暮らしと。 [団地を楽しむ教科書]
暮らしと。

求めていた風景がここにあった

全国のR不動産 全国のR不動産:面白く
ローカルに住むためのガイド

住み方も働き方ももっと自由に

RePUBLIC 公共空間のリノベーション RePUBLIC
公共空間のリノベーション

退屈な空間をわくわくする場所に

toolbox 家を編集するために toolbox 家を編集するために

家づくりのアイデアカタログ

団地に住もう! 東京R不動産 団地に住もう! 東京R不動産

団地の今と未来を楽しむヒント

だから、僕らはこの働き方を選んだ 東京R不動産のフリーエージェント・スタイル だから、僕らはこの働き方を選んだ 東京R不動産のフリーエージェント・スタイル

都市をリノベーション 都市をリノベーション

再生の鍵となる3つの手法

東京R不動産(文庫版) 東京R不動産(文庫版)

物件と人が生み出すストーリー

東京R不動産2 東京R不動産2
(realtokyoestate)

7年分のエピソードを凝縮

「新しい郊外」の家 「新しい郊外」の家
(RELAX REAL ESTATE LIBRARY)

房総の海辺で二拠点居住実験

東京R不動産 東京R不動産

物件と人が生み出すストーリー

POST‐OFFICE―ワークスペース改造計画 POST‐OFFICE―
ワークスペース改造計画

働き方の既成概念を変える本