第61話 栄町商店街レポートその2
道路の拡幅工事によって道路に面する建物の取り壊しが決定しているが、その工事はいつ始まるかわからない。
それによってテナント誘致に踏み切れていない。
そこでこんな仮説をたててみた。
「テナント誘致に踏み切れていない建物において、工事が始まったら退去できるライトな契約とライトなリノベーションによって、テナントを誘致できないだろうか」
それを念頭において、栄町商店街をリサーチしてみた。
まず、栄町商店街は今、バイパス道路のように車通りが激しい。
歩いている人がいない。
でも、栄町商店街は、かつては商店街だった。

今も商店は残っている。けど、到底言えたもんじゃないくらい店が少ない。

道路に面して店があり、その裏や2階に住居。と言った建物が多くある。

空き物件も、そういった「元商店」

古いタイプもある。
建物的にはいいものが多い。問題はインフラ。
どれだけ痛んでいて、リノベ費用をどれだけおさえられるか。
ポイントは、多くを求めず、低家賃でやりたいことが出来る空間を手に入れることだ。
その点では、このような「元商店」の建物のようにどうしようもなく眠っている建物が良いだろう。
この商店街で立ち上げるプロジェクトでは、このような道路に面した建物を生かしていこうと考えている。
もしかしたら、滅多にない激安路面店になるかも知れない。

山形R不動産草創期、2009年から2013年にかけて、当時の東北芸術工科大学の学生たちが山形市内の空き物件を探し、実際に再生していったプロジェクトダイアリー

黒田良太
鈴木芽久美
山本将史
工藤裕太
佐藤英人
石母田 諭