2010.8.9

第62話 共同生活のノリ

黒田良太
 

最近、共同生活をしているからこそのノリをすごく感じている。

それは、2週間くらい前の話。
たまたま僕が、一緒に暮らしている人に、
「陶器の器をつくりたいなぁ」
とぼそっと言ったら
「じゃあつくる?」
と言って、話に乗ってきた。その時はどんなのを作るか話が盛り上がって終わったが、その数日後だった。
突然、僕の部屋に来て、
「土、どれがいいかなぁ?」
と、土のカタログを持ってきてくれた。

話にノッて、今はもう土が届き、キッチンの横っちょで陶器を作っている。

僕は大学で建築を専攻しているから、器を作った事もないし、知識もなかった。
けど、一緒に暮らしている他分野の友達のおかげで、普通なら出来なかった事が出来ることになった。

僕は今、「菊練り」という土の中の空気を抜くための練り方を、ちょっと出来るようになり、ろくろを使わない「手びねり」というやり方で器を作れるようになった。

ごく普通に建築の勉強をし、普通のアパートに住んでいたら、こんなノリを経験できなかっただろうし、陶器を作るスキルを会得することはなかっただろう。

最近になって僕は、この共同生活にしかないノリに積極的にノッて、いろんな事を楽しんでいる。

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山形R不動産草創期、2009年から2013年にかけて、当時の東北芸術工科大学の学生たちが山形市内の空き物件を探し、実際に再生していったプロジェクトダイアリー


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