日が沈むころになると、2つの建物は際立ちはじめる。
特に、夜のアジアハウスは夜が活動時間だ。
毎日18時半からアジアハウスの地下1階では、個性に富んだ方達のレクチャーがあるからだ。
階段状に積み上げられたクレートに腰掛け、あったかいお茶を飲みながら、建築や映画の話に耳をかたむける。
10月9日、馬場正尊氏(東京R不動産)と阿部公和氏(カフェ フクモリ共同オーナー)の対談から始まり、
アマル・カンワル氏(映画監督/インド)、
赤坂憲雄氏(東北文化論)×渡辺智史氏(映画監督)など。
地下1階のスペースは、ドキュメンタリー映画の話やリノベーションなど、アングラな講演内容にとても良く似合っていた。
あまり知らないけれど、リアルな世界を見つめる点では共通していそうな、ドキュメンタリー映画の世界の話は刺激的だった。
ただ、重たい社会情勢や、時には制作者の心を苦しめることもあるほどの重圧は、建築にはないものだと思う。(予算がキツキツな苦しさや、締め切りを迫られる重圧とは訳が違う。)
13日は北川フラム氏の講演だ。
僕はこの1週間で、いろいろな知識を貯えられそうだ。
(文と写真=黒田良太)